【声の薬『声薬シンガー』の使命】

「本当の癒しが必要な人に私の声を届けたい」そんな強い思いが柏田ほづみを動かしている大きな原動力になっています。先日その思いがついに実現する日がやってきました。
『国立療養所 多磨全生園 (たまぜんしょうえん )』ここは 全国に13施設ある国立ハンセン病療養所の1つです 。 ハンセン病の患者さんは、これまで、偏見と差別の中で多大の苦痛と苦難を強いられてきました。 もっとも辛かった事は愛する家族と引き離され、社会から隔離された環境で一生を過ごさなければならなかったことだったと聞きました。元患者さんたちは、 ハンセン病の後遺症や合併症、及び高齢化に伴う心身の不調などの問題を抱えながら今も療養所で過ごされています。
6月17日(月)精一杯の想いを込めて、ピアニストの原田みどりさんと多磨全生園のコミュニティーホールでコンサートをさせていただきました。 ステージが始まる前は普段とは違った緊張を感じていましたが、私がドレス姿で登場した瞬間に、会場からウワーッ‼という歓声が上がったので、皆さんが本当に楽しみに待っていて下さったのが分かりました。
有名なオペラの楽曲をいくつかお届けし、『アベマリア』を歌い始めたところ途中から会場のあちこちで…啜り泣くような声が聞こえてきました。私はステージから降りて皆様のそばまで歩み寄り、一人一人の目を見つめながら、時には手を取ってこの声を間近で聞いていただくというスタイルで歌い続けました。声を全身で感じて欲しかったのです。中には身体を大きく震わせて嗚咽される方もいらっしゃいました。
私は聴衆の皆様の今まで辛かった思い出を少しでも軽くしようと一層エネルギーを放出し、祈るように歌いました。コンサートが終わってから聴衆の皆様から『また歌いに来て欲しい』と仰って頂けた事が、何よりも幸せな事です。なぜ声の出なかった私が神様から声を授かったのか、そして歌い続けるのか、その理由を強烈に実感した貴重な体験をさせていただきました。
全生園のスタッフさんにはご高齢でホールまで出向けない方々の為に、わざわざ館内放送でコンサートの音声を流すという対応を取って頂きました。私の声が一人でも多くの方に届くようにという願いを叶えてくださったのです。
人様に寄り添う歌を歌って来た事が結果、この様に多くの方々の心に響く事に繋がったのだと思いました。上手いだけの歌手は世界にいくらでもいますもの。私は「上手い」を越え、「一流」を越えて、『感動』を与えられる歌手でありたいと思っています。
このような素晴らしい機会を与えてくださった全生園の入園者様、看護、介護、事務スタッフの皆様、本当にありがとうございました。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)